2013年8月1日木曜日

麻生さんの戯言癖












暴言と失言のちがいはなにか。ホンネで無茶苦茶なことを言うのが暴言(「石原慎太郎氏」型)。ふだんはタテマエで過ごしているのについホンネが出てしまったのが失言(「高市早苗・自民政調会長」型)でしょうか。

その点、麻生太郎さんは戯言が多い。「つい」ではなく、ふだんからホンネを言いたく言いたくて仕方がない。その場その場で参加者のウケをねらう戯言癖があるようです。

しかし、今回の「ナチスの手口を学んで改憲しよう」は戯言ではすまない。発言した場所もなんと国家基本問題研究所の講演会。この研究所の理事長はいまや極右評論家で名高い櫻井よしこ氏。「日本には韓国人売春婦がうようよいる」と暴言をはいた西村真悟衆院議員もこの講演会に参加していたとか。

日本のアジア侵略やナチスの問題は、戯れにしてはならない。

暴言、失言、戯言者の脳回路に共通しているのは、人の痛みをかんじるシナプスが欠けているということ。


麻生さんに読んでほしい絵本が、以前このブログでもご紹介した「エリカ・奇跡のいのち」(ルース・バンダー・ジー)。なんど読んでも胸がつまる実話です。

第二次世界大戦中、ユダヤ人を強制収容所にはこぶ汽車の窓から、ひとりの母親が生後間もない女の赤ちゃん(エリカ)を毛布にくるんで投げ出します。

運よく村人に拾われ、成長したエリカは母のおもいを理解します ―お母さまは、じぶんは「死」に向かいながら、わたしを「生」にむかってなげたのです、と。